日本滞在中のプライベートレッスンで
「私、汗がかけないんです。どうやっても全然汗が出なくて、すごく冷え性なんです。
また、便秘もひどくて…。」
という30代後半の女性の方がいらっしゃいました。
試しにヨガをやりながら体を見てみると、本当に全く汗が出ません。
普通であれば汗が出るようなシークエンスを行いましたが、全く汗が出ないのです。
ヨガ後の顔は白く、お肌はサラサラです。
その方は、別に体がガチガチに硬くなっているわけでもなく、柔軟性もあり、ポーズもすんなりと取っているので、それなりに筋肉も動いています。
これは体のサインとして良くないことが起きているということですので、さらに詳しくお話を伺ってみました。
その方の症状をまとめると
・極度の冷え性で、プライベートでは絶対に冷房をつけない。
冷房の効いている会社では夏でも常に厚着。
(今年の夏の猛暑でも自宅では冷房なしでちょうどいいとのこと)
・運動はしたいが、仕事が忙しくできていない状態。
・むくみがひどい。特に脚全体。
・便秘がひどい。
(下剤を飲んでも出ないので、続けて何錠か飲まないと出ない)
・時々膀胱炎になる。
こういった状況がもう何年も続いているとのこと。
足のむくみと冷えがひどいとのことでしたが、ハムストリングも硬くなく、股関節の稼働も問題ありません。
これだけ体が問題なく動くのに、上記の症状があるという事は、思い当たる原因は1つしかありません。
試しに食生活やその他もう少し聞いてみました。
・普段何を飲みますか?
・水分補給はどの程度しますか?
・果物は好きですか?
・甘いものやお菓子は食べますか?
・普段、どういう食事内容ですか?
・減塩の食事をしていますか?
・お風呂は湯船ですか?シャワーですか?
話を聞いた結果、やはり
塩不足が原因による体の内部の冷え
でした。
一時、塩は体に悪いという間違った認識から減塩がよく叫ばれていましたが、人によっては塩が足りなくて不調を引き起こす方もいらっしゃるのです。
特に、体が冷えている方は体を温める効果のある塩が足りていないことが多いです。
塩は胃で消化液となり、腸では蠕動運動を助けます。
その他にも、塩は人間の生命活動に不可欠なものですので、塩が足りなくなると生命活動自体低下してしまいます。
生命活動自体が低下してしまうので、原因不明、もしくはよくわからない体調不良が続くのです。
例えば、
・体がだるい
・朝起きるのがつらい
・やる気が起きない
・疲れやすい
・めんどくさがりになる
・便秘、下痢
・体がふらつく、めまい
・すぐに風邪を引く
・ひどい肩こりや腰痛
・膀胱炎、頻尿、尿の出が悪いなどの泌尿器系のトラブルや悩み
これらの症状は、「これが原因!」というものがなく、「ストレス」や「もう歳だから」などという言葉で片づけられることが多いです。
また、「私はそういう体質なのよ」と思い込んでいる方々もいらっしゃいます。
したがって、「塩不足が原因」だとは多くの人は気づきません。
ちなみに、私のクラスを受けた女性の方は、食事にはものすごく気を使って、健康に良いものを食べていましたが、身体内部の冷えと塩不足で胃と腸の動きが鈍っていたため、せっかく体にいいものを食べても、それをきちんと栄養として取り入れることができない状態になっていました。
まずは、食事をとる際に塩を補給しましょう!
ただし、精製された塩ではなく、岩塩などの自然塩を使ってくださいね。
摂りすぎた塩は、尿で出ていくので大丈夫ですよ。
そして、体、特にお腹を温めること!
温かい飲み物(白湯をおススメします)を飲んだり、腹巻をしてお腹を温めましょう。
フルーツなどは確かに健康に良いのですが、あまり食べ過ぎると体の中の塩が相対的に減ってしまいますし、体を内側から冷やす食べ物ですので、塩を振りかけて食べるとか、温かい飲み物と併せて摂るなどの工夫をしてくださいね!
とにかく、体を温めることがまず基本ですよー。