前回の記事の続きです。

 

7時頃目を覚ましたおばあちゃん。

布団の中が暖かいのでなかなか起き上がれず、しばらくそのままおしゃべりしていると、

「何だか便が出そうだやぁ。」とポツリ。

 

おばあちゃんが便秘気味なことは私の母親から聞いていましたが、本人からはそういったことは直接聞いていなかったので、この機会に聞いてみます。

「便は毎日ちゃんと出てるの?」

 

おはあちゃんの話を要約すると、この時点で2日間出ていない。

毎回硬くなってしまって出すのが大変。

いつも便秘が悩みの種で、運動が良いのはわかっているがこうも外が寒いと散歩もできなくて家で縮こまってしまう、とのこと。

 

そしてここでおもむろに

「でるかもしれないからちょっとトイレに行ってくるわ」と。

!!!

これはさすがにNGすぎるので止めに入ります。

「出すのが大変だったら、まず白湯を飲んだほうがいいよ~」となるべく柔らかく伝えました。

そして、おばあちゃんがトイレに行くのを阻止するようにすぐに白湯を用意します。

 

起きた直後、おしっこはよいのですが、便をすぐに出すというのは高齢の方や便秘持ちの方にはおススメできません、というかやってはいけないことなので絶対にやめてほしいです!

前回の記事で「睡眠は便を作ってくれるのでよい」と書きましたが、この睡眠後の対処を誤ると便秘が悪化し切れ痔やイボ痔になります。

 

睡眠中は水分をかなり消費します。

まず汗。これは夏だけでなく、冬でも汗により水分を消費しています。

そして呼吸により、口や鼻、皮膚からも水分は蒸発しています。

最後に、睡眠中は水分補給をすることが全くないため、だいたい8時間もの間身体に水分が与えられません。

なので、起きた直後は身体はカラカラなのです。

身体がカラカラということは、内臓も乾いています。

大腸や肛門がカラカラの状態で便を出そうとすると、スムーズに出ないのは明白ですし、臓器を傷つけることもあります。

臓器を傷つけた結果、切れ痔になったりします。

肛門は非常にデリケートな場所です。

大切に扱ってあげることが必要です。

 

特にこのときおばあちゃんはいつも便が硬くて大変と言っていたので既に便秘が慢性化しており、普通の人に比べて内臓が乾いている状態だと推測できます。

また、便秘の慢性化により臓器が疲れていて正常に働けない状態なので、うまく便を体外に押し出すことができません。

ということは不要に力んでしまう可能性が大いにあり、この場合イボ痔につながります。

 

なので、二次災害が発生する恐れのある大変危険な行為です。

起きて直後の排便は絶対にやめてくださいね!

まずは水分補給をしましょう。

寝ている間に乾いてしまった臓器に潤いを与えてあげることが大切です。

 

この場合の水分補給には白湯をおススメします。

他の飲み物よりスムーズに水分が吸収されますし、内臓も温まります。

塩を一つまみ白湯に入れてもいいです(ただし、自然塩にしてくださいね)。

白湯の熱さは自分がおいしく飲める温度で大丈夫です。

量も人それぞれですが、だいたい一杯が200mlくらいまででしょうか。

白湯はゆっくりと飲むことがポイントです。

ごくりと一飲みで飲んじゃダメですよ。

 

なんだかちょっと熱くなってしまいましたが、私の周りで便秘や痔で悩んでいる方が本当に多いので、(特に40過ぎた方気を付けてください!)少しでも自分の体を労わって欲しいと思います。

中には身体にとってNGな行為を知らずにやっている方も多いようです。

 

「あぁ、また便が固い。もう最悪。なんで毎回毎回こうなるかなぁ。」ではなく、「今日も快調に便が出てきもちいい、スッキリ!」というのを味わって欲しいです。

「便を出したいのに出せない」って、身体だけじゃなく気持ちもスッキリしないですよね~。

 

便秘と痔は地味にかなりつらいハズです。

今回は便秘のケースを書いていますが、痔についてはまた今度機会があれば詳しく書きたいと思っています。

ということで、今回は朝の排便について書いただけですがまた長くなってしまいましたのでさらに次に続きます。